カチナのお話 第10回 Mudhead

少し間が空いてしまいましたが、今回はホピの間でも人気者のマッドヘッドです。
このカチナは元々はズニのカチナでホピが輸入し定着しました。
ですので儀式の際はズニ語で歌ったりします。
マッドヘッドの役割は司会者、ドラマー、コメディアンなど何でもこなすエンターテイナーです。
クラウンと同様に儀式の重苦しい雰囲気を和ませたりすることと滞り無く進行させるとても重要な仕事をこなします。
本来マッドヘッドは近親相姦で生まれた奇形の子供で間違いを戒めるための存在でしたが、
いつしか時間とともに意味合いが変わり、家族愛や部族の繋がりの象徴へと変化しました。
通常カチナは決められた人が演じますが、マッドヘッドは誰がやっても構わないようです。
例えば主役のカチナの登場が遅れている場合など、『マッドヘッドセット』を装着し観客を湧かせることもできるようです。